研究課題/領域番号 |
24591586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
浦島 崇 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20338875)
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研究分担者 |
本郷 賢一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (00256447)
角田 亘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (00453788)
草刈 洋一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80338889)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 右心不全 / ラット / 肺動脈絞扼術 / Autophagy |
研究概要 |
【目的】我々は、過去にBisoprololが抗線維化作用から右心機能を維持することを報告し、その分子生物学的な検討を行った。右心不全モデルラットの病態解明としAutophagyの関与に関して検討を行い、中枢への影響を評価するための準備研究を行った。【方法】200gのSDラットに肺動脈絞扼術を施行し右室圧負荷モデルを作成した。術後翌日からbisoprolol(0.1mg/kg/day、n=24)をdrinking waterに混ぜて4週間投与した。PA bandingラット(n=12)とした。RV PV loops は1.4F micro catheterを使用して測定した。 mRNAの発現はreal-time PCRで測定、LC3A/Bとp62 はWestern blottingで計測した。【結果】biso投与群で生存率は有意(p<0.05)に改善した。心拍数、右室圧は有意差は認めなかった。右室における線維化率、右室/左室重量比はbiso投与群で有意(p<0.01)に低下した。右室におけるPro-collagen 3, CTGF, periostinの発現はbiso投与群で有意に低下した。LC3A/Bとp62 はshamは肺動脈絞扼術モデルで上昇したが、biso投与群では有意(p<0.01)に抑制された。【結論】肺動脈絞扼術モデルにおいて肥大、線維化を抑制し死亡率を改善した。LC3A/Bとp62はミトコンドリア機能障害のマーカーであり、bisoprololはミトコンドリア機能障害を軽減させ右心機能を維持している可能性が示唆された。 電子顕微鏡像においてもミトコンドリアの膨化、autophagyの亢進を肺動脈絞扼術モデルで認め、bisoprolol投与群では形態的にもそれらの所見の改善を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
右心不全のモデルラットの病態解析をミトコンドリア機能から行い、その関与に関して明らかにすることができた。このミトコンドリア機能解析を行うことによってARB, beta-blockerの治療の妥当性を評価することが可能となった。
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今後の研究の推進方策 |
右心不全が中枢神経へ与える影響に関してミトコンドリア機能と血流の分布の定量化から検討を行う。ミトコンドリア機能に関しては電子顕微鏡を用いた形態学的な評価、Western Blottingによる蛋白発現によって評価する。血流の小動物用のMRIを用いて解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
ラットの購入と飼育費、MRIの使用料金、二次抗体、電子顕微鏡の使用料金にする予定である。
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