我々が作成したカテプシンCノックアウトマウスでは、パピヨン・ルフェーブル症候群(PLS)でみられるような掌蹠の角化が確認されなかった。 そこで、PLSにおける過角化が、掌蹠のほか、肘頭、膝蓋などの被刺激部に限局していることに着目し、過角化の発症には何らかの物理的刺激が誘因になっていると考えた。ノックアウト、野生型マウスを用い、各々にTPA塗布群と非刺激群に分け(計4群)、表皮角化の差を検討。ノックアウトマウスのTPA塗布群では、野生型のTPA塗布群に比し、著明な過角化及び表皮肥厚が組織学的に確認された。これらより、PLSにおける過角化は、外的刺激などが誘引となり生じることが示唆された。
|