既に樹立したヒト癌遺伝子HRASの変異型導入メダカ系統を利用した新規抗癌化合物スクリーニングシステムの確立を目的とした。既存薬ライブラリーを用いた一次スクリーニングではゼブラフィッシュ胚の黒色素産生を減少させる35薬剤を取得し、神経冠細胞系列遺伝子の発現低下を起こす7薬剤を候補とした。二次スクリーニングにおける薬剤投与試験の予備実験としていくつかのRASシグナル下流因子の阻害剤を水槽へ投与し、変異型HRASメダカ個体への効果として生存期間の延長や腫瘍組織中の活性化タンパク質量の減少を確認できた。このシステムでHRAS高発現型腫瘍に効果のある薬剤をスクリーニングできると考えている。
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