ヒト皮膚Tリンパ腫細胞(SeAx)株を用いて、histone deacetylase inhibitor (HDACi)であるMS-275(entinostat) とレチノイド(Am80)の抗腫瘍効果を、RAR β2の発現回復の観点から検討した。in vitroの増殖実験では併用投与群において相加的な抗腫瘍効果が認められ、さらにSCIDマウスの皮下増殖実験では、併用群で有意に腫瘍塊の増殖抑制効果が認められた。ChIPアッセイにより癌抑制因子でもあるRARβ2の回復がRARβ2のプロモーター領域のヒストンH4のアセチル化によることを確認した。
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