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2012 年度 実施状況報告書

細胞極性制御因子による皮膚幹細胞の維持機構

研究課題

研究課題/領域番号 24591669
研究種目

基盤研究(C)

研究機関日本医科大学

研究代表者

長田 真一  日本医科大学, 医学部, 助教 (00244484)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード細胞極性 / プロテインキナーゼC / 毛包形成 / 脱毛 / 幹細胞
研究概要

aPKC (atypical protein kinase C)の一つ、aPKCλ(lamda)を表皮基底細胞特異的に欠損させたマウス(cKOマウス)を作製したところ、変異マウスは脱毛をきたした。脱毛をきたしたメカニズムについて、以下の実験を行った。①毛包形成期と毛周期で複数の観察点を取り、肉眼、及びHE 染色でcKO マウスでは、脱毛がいつ、どのように起こるのかを詳細に解析した。②Ki67、およびリン酸化ヒストンH3 抗体を用いて染色を行い、cKO マウスでは毛包の増殖細胞が減少しているかどうかを検討した。③毛嚢バルジ幹細胞マーカーであるKeratin 15、CD34、Sox9 などの発現を蛍光免疫染色で調べた。④cKO マウスでは、毛包のアポトーシスが亢進しているか、活性化caspase3 抗体の免疫染色によって検討した。また、創傷治癒に関しては、予備的な実験を行った。
申請時の予備的な実験の結果では、cKO マウスでは成長とともに表皮が菲薄化しているように見えたが、その後の解析によりむしろ表皮がコントロールマウスに比べて肥厚していることが判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

おおむね当初の計画通りに進んでいる。蛍光免疫染色を行うに当たり、論文で報告されている通りの抗体を、条件通りに使用してもうまく染まらないことがあったが、他の抗体を試すなどして克服できている。

今後の研究の推進方策

基本的には当初の計画通りに進めていく。今年度は、マイクロアレイを用いるなどして、cKO マウスにおいてコントロールマウスより発現が増減している遺伝子を網羅的に探索する計画を中心に行う。見つかった候補遺伝子については、実際に発現が増減しているか、リアルタイムPCR 法で確認し、さらに蛋白質レベルでも検証する。
cKO マウスの表皮の異常については、細胞増殖、および表皮の分化マーカーの発現をコントロールマウスと比較するなどして解析していく。

次年度の研究費の使用計画

主に、マイクロアレイ解析、リアルタイムPCRを用いた発現解析、抗体の購入に使用する。大型機器の購入の予定はない。年度末には、学会での発表も予定している。

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公開日: 2014-07-24  

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