研究課題/領域番号 |
24591675
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
垣内 千尋 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (90342766)
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キーワード | アドレノメジュリン / 統合失調症 |
研究概要 |
統合失調症は、生物学的な病態の解明が急務である。申請者はかつて一卵性双生児統合失調症不一致例リンパ芽球を対象とした研究からアドレノメジュリン遺伝子が病態に関与している可能性を示した。本研究は、統合失調症患者及び健常対照について、アドレノメジュリン遺伝子のDNAシークエンスおよびDNAメチル化解析を行い、DNA変異、あるいはメチル化の違いが病態に関与しているかを検討するものである。平成24年度は、まずはrare variantの同定を目指し、アドレノメジュリン遺伝子について、次世代シーケンサーmiSeq(イルミナ)を用いたターゲッテッドリシークエンスによる変異解析をすすめ、同年度に統合失調症患者285例の全アミノ酸コーディング領域についての実験を行った。DNAメチル化解析については、以前申請者がアドレノメジュリン遺伝子のmRNA発現量の患者での上昇を見出した一卵性双生児統合失調症不一致例二組について、イルミナ社のHuman Methylation450を用いてパイロット実験を行った。同アレイには19か所のアドレノメジュリン遺伝子領域上のメチル化サイトがあるが、いずれの不一致例もΔβ>0.2のものはみられなかった。そこで、rare variantの同定を目指した実験をすすめていくこととした。平成25年度は、アドレノメジュリン遺伝子の全アミノ酸コーディング領域シークエンスを引き続きすすめ、前年度に行ったものをあわせ、総計で統合失調症患者475例、健常対照475例についての実験を終了した。現在データの解析を行っている。今後は解析より得られたrare variantの候補についてサンガーシークエンスによる確認を行い、疾患への関与について検討を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アドレノメジュリン遺伝子の統合失調症病態と関係する可能性のあるrare variantの同定を目標とした実験は本研究のテーマの中心であり、統合失調症患者475例、健常対照475例について実験を終了した。おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の中心課題であるアドレノメジュリン遺伝子のrare variantと統合失調症病態との関連についての検討を引き続き行う。プレリミナリーな解析ではターゲッテッドリシークエンスにより変異候補は得られるものの、サンガー法による確認作業が必要であることが判明している。変異候補についてはサンガー法での確認を行い、その上で疾患との関連について検討する。疾患への関与が考えられる変異を同定できれば、その変異の病態への機能的意義について検討したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究の中心課題であるアドレノメジュリン遺伝子のrare variantと統合失調症病態との関連についての検討を行っていたが、実験の一部に当該年度内で終了できなかったものがあり、次年度使用額が生じた。 プレリミナリーな解析ではターゲッテッドリシークエンスにより変異候補は得られるものの、サンガー法による確認作業が必要であることが判明しており、翌年度の助成金とあわせ、変異候補についてはサンガー法での確認を行い、その上で疾患との関連について検討するために使用する。
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