研究課題/領域番号 |
24591678
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
竹林 淳和 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (50397428)
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研究分担者 |
鈴木 勝昭 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (00285040)
阪原 晴海 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10187031)
岩田 泰秀 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10285025)
尾内 康臣 浜松医科大学, メディカルフォトニクス研究センター, 教授 (40436978)
中村 和彦 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80263911)
山下 修平 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90402312)
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キーワード | PET / ADHD / D1 / ミクログリア |
研究概要 |
平成25年度中に成人の注意欠陥多動性障害(ADHD)の患者群および健常対照群各20名ずつのリクルートならびに検査を全て終了した。年齢、IQともADHD群、健常対照群の間で有意差は見られなかった(age[mean±SD] 35.7 ± 9.0, 35.8 ± 9.2; full IQ 102.5 ± 14.4, 103.3 ± 14.6)。男女比は両群とも男女各10名ずつ、患者のADHDの病型分類は不注意優勢型17名、混合型3名であった。 被験者全員にCambridge Neuropsychological Test Automated Battery (CANTAB)-ADHDによる認知機能評価、Conners' Adult ADHD Rating Scales (CAARS)による症状評価(自己評価(self-report form)および観察者による評価(observer form))をそれぞれ施行しており、データを順次解析中である。また、1.5T MRスキャナを用いて脳容積MRI、PETにて[11C]SCH23390、[11C]PK11195の各トレーサーを用いて、ドパミンD1 受容体密度ならびに活性型microglia の密度の測定を行い、全ての被験者で画像データも取得済みである。現在、PET画像解析ソフトPMODを使用し、simplified reference tissue model によって得られた結合能(BP)をドパミンD1 受容体密度ならびに活性型microglia 密度の指標とし、解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
各種データの取得が当初の計画以上に進んでおり、データ解析を進める。
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今後の研究の推進方策 |
ADHD 群と健常者群との間で、(1) 認知機能評価、(2) PET における[11C]SCH23390 のBP、(3)[11C]PK11195 のBP の差をそれぞれ検討する。さらにADHD 群において、(4) 臨床症状および認知機能と[11C]SCH23390 および[11C]PK11195 のBP の相関を検討する。これにより、ドパミンD1受容体数の変化とADHD の臨床症状や認知機能障害、脳内のmicroglia の機能異常と臨床症状・認知機能障害との関連性を明らかにする。2 群間の差および臨床症状・認知機能-[11C]SCH23390 BP・[11C]PK11195 BP 間の相関関係についてはSPSS を用いて検討する。得られた成果は論文にまとめ、英文医学誌に投稿・公表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の予定していた通信費・会議費等の支出が予定すくなかったため。 次年度はデータ整理のための人件費、解析用PCならびに解析ソフトの購入、成果発表のための医学専門雑誌への投稿、国内外での成果発表のための費用にあてる。
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