研究課題
同数の野生型(Wt)マウスとDisc1ホモ変異型(Hm)マウス(オス、8週齢)について、Bromodeoxyuridine(BrdU)を腹腔内投与して新生細胞を標識したうえで、1週、2週、4週後に脳をサンプリングして切片を作成した。海馬歯状回における新生ニューロンのsurvival、分子層側へのmigration、顆粒細胞層へのintegrationについて抗BrdU・抗NeuN2重蛍光免疫染色により観察、計測した。さらにWt・Hmについて各々3群に分け、生理食塩水、抗うつ薬imipramine(30 mg/kg)、fluoxetine(20 mg/kg)のいずれかを21日間連続で腹腔内投与したうえで同様の計測を行った。いずれの場合においても、Wt・Hm間で計測値に有意差を認めなかった。これにより、抗うつ薬への反応も併せてDisc1の欠失は海馬歯状回のneurogenesisに影響を及ぼさないと考えられた。また同数のWtとHm(オス、6~14週齢)に対する精神疾患に関連する各種行動実験を行った。Light/dark transition test、Open-field test、Home-cage activity testでは、全般的にHmがWtよりも高い活動性を示した。Fear conditioning testでは場所に対する恐怖条件付けの成績がHmがWtよりも低かった。これより、Disc1の欠失が行動学的な異常を惹起すると考えられた。
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