研究課題/領域番号 |
24591687
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
岸本 年史 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60201456)
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研究分担者 |
坪井 昭夫 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20163868)
深見 伸一 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90424150)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 補体 / 統合失調症 |
研究概要 |
統合失調症と補体関連因子の関係を研究すべく、唾液から得られたDNAサンプル(健常者200名、統合失調症患者200名)の解析を計画したが、コーケイジアンで認められる多型が、日本人には存在しないことが判明したため、適切な解析法を再検討している。 補体関連因子のマウス脳における発現パターンを知るため、C1q及びcsmd1の抗体を用い、免疫組織学的法により検討したが、驚くべきことにC1qとcsmd1は神経細胞上で排他的に発現していた。この結果から、csmd1がC1qの発現を阻害していることが示唆された。 csmd2ノックアウトマウスの行動解析もプレリミナリーながら施行した。現在コンジェニックマウスを作製中であるが、本年はSvEvマウスとC67BL/6マウスのmixed strainのマウスを用い、オープンフィールドテスト、尾懸垂テストを行った。オープンフィールドでは、コントロールマウスに比べ、csmd2ノックアウトマウスでは移動量に差はなかったものの、オープンフィールドの中央に侵入する割合が増加していた。また、尾懸垂テストでは、コントロールマウスに比べ、csmd2ノックアウトマウスでは、無働時間が減少しており、より意欲的である様子が観察された。この行動実験の結果は予想外であり、統合失調症というよりは、注意欠如多動性障害のような表現型であった。次年度は、C57BL/6のマウスを用い、より網羅的な行動解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスのcongenic化が遅れており、行動評価が予定通り進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
マウスの網羅的行動評価 DNA解析 in vitro assay
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次年度の研究費の使用計画 |
DNA assay マウス管理費用 抗体等の試薬
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