研究課題
平成27年度は歯髄細胞の新たな集積はなく、作製した初期化細胞の解析を主に行った。26年度までに樹立した自閉症者3名由来の6系統の初期化クローンのうち2系統のテラトーマアッセイを実施し、免疫不全マウス精巣でのテラトーマ形成を確認した。これにより初期化クローンはiPS細胞である確証を得た。iPS細胞からのex vivoでの神経細胞分化誘導実験ではニューロフィラメントを発現する神経前駆細胞までの安定的な誘導が可能となった。しかし、ドーパミンニューロンや抑制性ニューロン等、特定の神経細胞への分化には着手できなかった。代わって多能性幹細胞から神経幹細胞や神経前駆細胞への分化誘導系を神経系分化過程モデルとして利用し、自閉症原因遺伝子ニューロリギン4Xの発現制御変化を解析した。その結果、我々がこれまでに同定して来た2つのプロモーターが神経系細胞にコミットして行く段階で使い分けられている事実を明らかになった。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
Mutagenesis
巻: 31 ページ: 61-67
10.1093/mutage/gev-57
PLoS One
巻: 10 ページ: 1-6
10.1371/jounal.pone.0128227