研究課題/領域番号 |
24591694
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松岡 洋夫 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00173815)
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研究分担者 |
瀧 靖之 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10375115)
松本 和紀 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301056)
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キーワード | 認知リハビリテーション / 精神医学 / 統合失調症 / 認知機能 |
研究概要 |
統合失調症の認知機能障害は、患者の社会機能に強く影響するため、その治療には重大な関心が寄せられている。近年、反復的な認知トレーニングを中心的要素とする、認知リハビリテーションによる認知機能障害の改善が試みられている。他方、近年健常人において、スキル/認知トレーニングによる脳灰白質増加等の形態変化が示されているが、統合失調症患者における認知トレーニングについては、その神経基盤は殆ど研究されていない。本研究では、早期を含む統合失調症患者に認知トレーニング介入を行い、その認知機能改善効果および脳形態への影響、および両者の関連を調査することを目的とする。 平成24年度に研究準備や予備研究を行い、同年度末に介入を開始したが、平成25年度は引き続き研究参加者のリクルート、および介入の継続を行った。 本研究では参加者を認知トレーニングを行う介入群と、同等の時間一般的なゲームを行う対照群に無作為にグループ分けし、それぞれの内容に8週間とりくんでもらう介入を施行する。また介入期間の前後、および介入期間終了の3ヶ月後に認知機能検査、およびMRI撮像を行う。これらは順次行っており、平成25年度末の時点で、22名が介入を完遂し、9名が年度をまたいで研究に参加中である。これらのデータの蓄積により、認知トレーニングの認知機能障害に対する効果とともに、認知トレーニングが脳形態に与える影響が明らかになることが期待される。次年度は同様の介入を継続していくとともに、データの解析準備や解析を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね当初想定した計画に沿って介入を実施している。一部のみ次年度に時期をずらして実施する(本年度中に介入終了予定であった参加者のうち、2名が個人の事情により予定していた時期に参加することが困難となり、時期をずらし次年度にずれこむかたちで介入を実施している)。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究参加者のリクルート、および認知トレーニング介入を継続していく。 また平成26年度は認知機能検査、および画像検査の結果について解析の準備、および解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定した介入を一部次年度に先送りしたことにより、研究協力者への謝金、データ保管や処理の為の機器などについて未使用額が発生した。 介入時に必要となる各種書類の印刷、介入研究への協力者に対する謝金、研究により得られた画像データの保管・解析用機器の購入、神経画像領域、精神医学領域の最新知識を習得するための学会参加旅費などに、平成26年度分と合わせて用いられる予定である。
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