研究課題
(1)NMDA受容体抗体が陽性な症例は、現在のところで、緊張病で11例中の7例、精神症状を伴うナルコレプシーで5例中の3例、非定型精神病で71例中の7例、修正型電気けいれん療法を施行されてきた症例の中で70例中2例を認めている。総計で157例中の23例が陽性であった(一部はTsutsui2012)。国立精神神経センターで構築しつつある髄液バンクから検体を提供して頂いて、検索を行ったが、統合失調症群の33例中の6例で疑陽性、コントロール群の34例中の2例で疑陽性であった。本来であれば、再検査を行って陽性か陰性を確定させるべきところであるが、髄液の用量に限りがあり、再検査を行うことは出来なかったために、確定診断には至らなかった。(2)ヒスタミンに関しては、パーキンソン症候群に含まれる、MSA(多系統萎縮症:59例)、PSP(進行性核上性麻痺:4例)、CBD(大脳皮質基底核変性症:3例)を検討した。オレキシン値は199-345pg/mlと正常範囲内であったが、ヒスタミン値はMSAが平均で2600pg/mlであったのに比べて、PSPは351pg/ml、CBDは306pg/mlと低値であった。またオレキシン値とヒスタミン値に相関は認められなかった。パーキンソン症候群に含まれる、MSA、PSP、CBDであるが、MSAはシヌクレオパチーであるのに対して、PSPとCBDはタウオパチーであり、その違いがヒスタミン値の差となって現れているのでは無いかと考えて現在検討を進めている。
2: おおむね順調に進展している
抗NMDA受容体抗体の検索では157例で検討を行い23例で陽性例を見いだしている。ヒスタミンに関しては66例の検討を行えている。
NMDA受容体抗体に関しては、秋田大も測定系を立ち上げて、自前で測定実験を行う予定である。測定数もさらに多数例の検討を行いたいと考えている。
26年度は、測定検体の数を増やして、より検討を進めるとともに、解析作業にも力を入れたいと考えている。また学会にも26年度は例年通りに参加を予定している。測定実験を秋田大で行う予定である。そのために実験の備品等での経費が必要と考えている。26年度は、測定検体の数を増やして、より検討を進めるとともに、解析作業にも力を入れたいと考えている。また学会にも26年度は例年通りに参加を予定している。測定実験を秋田大で行う予定である。そのために実験の備品等での経費が必要と考えている。
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