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2013 年度 実施状況報告書

出生時低酸素曝露ラットを用いた統合失調症ミクログリア仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 24591702
研究機関浜松医科大学

研究代表者

高橋 太郎  浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (30402358)

研究分担者 岩田 圭子  福井大学, 子どものこころの発達研究センター, 特命助教 (30415088)
和久田 智靖  浜松医科大学, 医学部, 助教 (80444355)
キーワード統合失調症 / ミクログリア / 周産期仮死
研究概要

平成24年度の結果から、子宮内仮死モデルラットの海馬と側坐核において活性型ミクログリアの増加傾向を認めたが、前頭皮質と視床では変化がなかった。 平成25年度は、平成24年度と同様の周産期仮死モデル動物作成法を用い、脳部位におけるミクログリア活性に関わる遺伝子発現・蛋白発現の検討脳部位におけるミクログリア活性に関わる遺伝子発現・蛋白発現の検討を行った。方法としてはモデル動物を作成し、脳を摘出後、さらに脳各部位を分取した。脳各部位はRnalaterに4度で一晩漬け置き、次の日余分な溶液を捨て、‐80度で保存した。適宜、必要なサンプルを解凍しTrizol処理を行うことでmRNを抽出し、cDNAを作成、その後Real-time PCRによって目的の因子の発現量を測定した。これらの脳部位におけるミクログリア活性に関わる遺伝子発現・蛋白発現の検討の詳細は以下の通りである。
(1) Real-time PCR法によるmRNA発現量の測定: 活性型ミクログリアが産生するサイトカインおよびフリーラジカル関連因子のmRNA発現量をツーステップReal-time PCR法を用いて測定した。ABI PRISM 7700 Sequence Detection Systemを用いた。測定する因子は、TNF-α, IL-1β, Nitric Oxide に代表される神経障害因子と、NGF, BDNF, GDNF, NT-3, NT4/5, TGF-β,IL-6に代表される神経保護因子である。ラット脳より前頭前野皮質、線条体、海馬の各部位を分け、超音波で均一化した後、Trizol 処理した。Real-time PCRは、SYBR Greenを使用し、プライマーはPrimer3 softwareで作成した。遺伝子発現のデータ解析はΔΔCt method法を用いた。現在結果の解析を行っている。
(2)ウエスタンブロット法によるタンパク質量の測定: Real-time PCR法で測定した因子の蛋白発現量を、ウエスタンブロット法を用いて測定した。サンプルのタンパク質濃度測定にはBCA Protein Assay Reagent Kitを用い定量化した。現在結果の統計処理を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

周産期仮死モデルとともに、比較対象として他の統合失調症モデルである胎児期Poly I:C投与モデルでの検討も継続し行っている。

今後の研究の推進方策

これまでの実験結果を踏まえ、ミクログリア活性を抑える薬剤を探索し、周産期仮死モデルが示す統合失調症様の行動異常(メタンフェタミンへの過剰反応性など)にあたえる効果を検討し、その効果とミクログリア活性との関係について明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

ELISAに使用する抗体等の消耗品の購入が少なかったため。
抗体やキットなど消耗品等に使用する予定

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公開日: 2015-05-28  

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