研究課題/領域番号 |
24591707
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野間 俊一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40314190)
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研究分担者 |
上床 輝久 京都大学, 保健管理センター, 助教 (20447973)
杉原 玄一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70402261)
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キーワード | 摂食障害 / 衝動性 / 神経基盤 / 報酬系課題 / 反応抑制系課題 |
研究概要 |
一部の摂食障害患者が薬物依存、自傷行為、買物強迫、窃盗壁、性的乱脈といったさまざまな衝動行為を行うことが知られており、社会問題にもなっている。摂食障害患者の衝動性について、各種心理検査で評価すると同時に、機能的MRI検査を用いてその神経基盤を探究することが、本研究の目的である。 平成24年度に、施行する心理検査の種類や内容と、機能的MRI検査の課題を決定した。すなわち、心理検査は、食行動、パーソナリティ障害の有無、衝動性、EQ、アタッチメント、解離、外傷体験、AQ、機能的MRI検査の課題は、Go-NoGo課題、Monetary Incentive Delay課題(MIDT)といった報酬系課題、反応抑制系課題を施行することとした。 それに引き続いて、平成25年度はこれらの心理検査と機能的MRI検査を、実際の摂食障害患者に対して施行した。検査を施行した患者は9名であり、内訳は、神経性やせ症(神経性食欲不振症)・制限型が3名、神経性やせ症・過食/嘔吐型が3名、神経性過食症が3名だった。 計画ではこのまま検査を続けて被験者を各群20名ずつ集める予定だったが、平成25年夏にMRI装置が故障して研究継続が困難となり、中断を余儀なくされた。そのため、平成25年度後半は、対象患者のリクルートを継続すると同時に、心理検査や機能的MRI検査課題の微調整を行った。平成25年度に収集したデータは数が少なく、統計解析はできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
摂食障害患者の衝動性の神経基盤を探究する本研究において、機能的MRI検査は不可欠であるが、研究機関のMRI装置が故障して使用不可能となったため。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年3月より研究機関に新しいMRI装置が使用可能となったため、平成26年度からあらためて研究を再開する。通院患者には随時リクルートを行っており、対象者数は予定の60名+健常対照群20名の確保は可能である。 できるだけ早いペースでデータ収集を行い、今年度中になんらかの結果を出す見込みである。
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