京大病院精神科神経科にて加療中の女性患者のうちDSM-IVで摂食障害と診断される者16名と年齢をマッチさせた女性健常対照群18名に対して、各種心理検査および機能性MRI(fMRI)を施行した。報酬系課題のfMRIでは、疾患群は罰への感受性との関連が指摘される左眼窩前頭皮質において活動が有意に高かった。また、自閉症スペクトラム指数(AQ)とMRIとの関連では、AQは疾患群で有意に高く、社会認知や遂行課題と関連する背側前帯状皮質と左背外側前頭前皮質の有意な体積減少を認めた。以上より、摂食障害患者には自閉症傾向と報酬や罰の予測における過敏さがあり、社会性に関する脳構造の変化の影響が示唆された。
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