研究課題/領域番号 |
24591711
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 稔久 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10294068)
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研究分担者 |
工藤 喬 大阪大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10273632)
森原 剛史 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90403196)
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キーワード | タウ蛋白 / 認知症 / リン酸化 |
研究概要 |
タウ遺伝子の変異による認知症はFTDP-17 (Frontotemporal dementia with Parkinsonism linked to chromosome 17) と呼ばれるが、アミノ酸置換を伴うエクソン内の変異(ΔK280、P301L、V337M、R406Wなど)および、アミノ酸置換を伴わないインントロン内の変異(第10-11エクソン間イントロン内変異)などさまざまな遺伝子変異家系が知られている。今までの検討(タウ野生型および変異型(V337M、R406W))では、変異型タウ導入細胞においてはタウ蛋白リン酸化が亢進していることと、タウ蛋白の分解は遅延していることを報告してきた。そこで、その他のFTDP-17遺伝子変異(ΔK280、P301L)およびリン酸化により14-3-3蛋白との結合に影響を与える変異(S214A、S214D)などを有するタウ蛋白を細胞(HEK293)に強制発現させ、その分解過程をパルスチェイス法により検討した。結果として、FTDP-17遺伝子変異ではタウ蛋白の分解は遅延していた。また、14-3-3蛋白との結合に影響を与える変異ではタウ蛋白の分解は促進していた 。変異によるリン酸化への影響が、タウ蛋白分解の速度を制御している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度にパルスチェイスのセットアップに時間を要したが、概ね解決された。
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今後の研究の推進方策 |
基本的なコンストラクトは準備されたので、これらを用いて効率的にデータを蓄積したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
前年度より計画に若干の遅れがあり、リコンビナント蛋白合成および抽出に関して予算を使用しきれなかた。 リコンビナント蛋白合成および抽出に使用する。
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