前頭側頭型認知症FTDP-17の神経変性メカニズムは明らかにするために、変異型タウ蛋白と14-3-3蛋白との結合親和性を検討した。変異型タウとの結合親和性は亢進していたが、タウ蛋白はリン酸化されると両者は全て同定度にまで結合親和性は亢進した。次に、14-3-3蛋白を添加して重合をモニターしたところ、野生型タウに比べて変異型のタウは重合が促進されていたが、リン酸化されるとタウ蛋白の重合は全て抑性された。また、リン酸化に関してはSer214部位のリン酸化ができない変異型タウは分解が促進した。そして、PSAによる分解プロセスに関して検討したところ、PSAはタウのN末端のみを分解することが示唆された。
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