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2012 年度 実施状況報告書

主観的認知障害発症へのメタボリック症候群の影響に関する研究‐高齢者コホート研究

研究課題

研究課題/領域番号 24591726
研究種目

基盤研究(C)

研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

森川 将行  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (30305726)

研究分担者 岡本 希  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (70364057)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード主観的認知障害 / 地域在住高齢者 / 軽度認知障害 / メタボリック症候群 / 抑うつ状態
研究概要

本研究の目的は、地域在住高齢者のコホート研究において新規に発症する主観的認知障害(subjective cognitive impairment; SCI)、軽度認知障害(mild cognitive impairment; MCI)、あるいは認知症領域への転換に、認知症の危険因子として指摘されている心血管疾患やII型糖尿病の原因として知られるメタボリック症候群が与える影響について、抑うつ状態、生活習慣、社会的サポート、そして心理的苦痛などの要因を加えて検討する。また、SCI の有無の背景要因について調査し、発症予防可能性、やMCI と認知症への転換可能性の目安についても検討する。
平成19年度に施行したベースライン調査参加者4,427 人に追跡健診参加の案内を送り、平成24年2-11月に延べ55日間に渡って追跡健診を行い、2,837人に対して研究実施計画で予定した検査内容を終了した(1次調査)。
また、追跡健診のデータを有効に使用するため、ベースライン調査におけるデータを用いた解析を行った。抑うつ状態がなく、認知機能に問題がない地域在住高齢者の物忘れの自覚(SCI)には、性別、配偶者からの社会的サポート、聴覚、収入、そして睡眠が関連している可能性を示した(日本公衆衛生学会総会、2012)。本結果は横断研究の解析であり解釈には注意を要するが、聴覚障害や睡眠障害の防止、そして収入減少への対処によるMCIの前駆状態であるSCIの予防の可能性を示した。また、メタボリック症候群(MetS)が抑うつ状態に与える影響について多重ロジスティック回帰分析を行い、MetSの抑うつ状態に対する調整済みオッズ比は1.32(95%CI: 1.03-1.68)と有意な上昇を認め、これを報告した(Morikawa M、2013 accepted)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

5年目の追跡検診(1次調査)を無事に終了し、2,837人の参加者を得ることができたため。

今後の研究の推進方策

追跡検診に参加できなかった対象者(約1,500人)に対しての調査をおこなう(死亡、新規疾病の有無等)。また、追跡検診のデータの集計と入力、そしてデータクリーニングを行う。

次年度の研究費の使用計画

次年度においては、追跡健診の中で入力が終わった使用可能なデータを利用する。ベースライン健診における対象者の背景を用いたコホートの解析を行い学会で発表を行う。また、採取した血液を用いて本研究の目的に影響を与える項目について追加の検査を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Association between depressive symptoms and metabolic syndrome in Japanese community-dwelling elderly: a cross-sectional analysis from the baseline results of the Fujiwara-kyo prospective cohort study2013

    • 著者名/発表者名
      Morikawa M, Okamoto N, Kiuchi K, Tomioka K, Iwamoto J, Harano A, Saeki K, Fukusumi M, Hashimoto K, Amano N, Hazaki K, Yanagi M, Iki M, Yamada F, Kishimoto K, Kurumatani N.
    • 雑誌名

      Int J Geriatr Psychiatry

      巻: 未確定 ページ: 未確定

    • DOI

      10.1002/gps.3950. [Epub ahead of print] PMID: 23526542 [PubMed - as supplied by publisher]

    • 査読あり
  • [学会発表] 地域在住高齢者の主観的認知機能障害に影響する要因:藤原京スタディ2012

    • 著者名/発表者名
      森川将行、岡本 希、岩本淳子、冨岡公子、原納明博、佐伯圭吾、天野信子、羽崎 完、柳 元和、伊木雅之、車谷典男
    • 学会等名
      日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      山口県
    • 年月日
      20121019-20121021

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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