日本の自殺死亡統計は、精神疾患の自殺死亡数が正しく把握されていない。その要因のひとつに、死体検案書の作成過程の問題が指摘できる。異状死の約2割を自殺が占めるが、死因究明制度の改革に合わせて、自殺の実態把握の整備が必要だ。 オーストラリア連邦のビクトリア州は死因究明が世界で最も進んでいる。死因究明は公衆の健康と安全の増進に寄与している。コロナー事務所に自殺登録システム(Victoria Suicide Register)があり、精神疾患やストレス、自殺未遂歴など可能な限りの情報が収集され死因究明に役立てられていた。
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