研究課題/領域番号 |
24591732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
水野 雅文 東邦大学, 医学部, 教授 (80245589)
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研究分担者 |
辻野 尚久 東邦大学, 医学部, 講師 (00459778)
根本 隆洋 東邦大学, 医学部, 准教授 (20296693)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 早期介入 / 統合失調症 / 精神病 |
研究概要 |
東邦大学医療センター大森病院精神神経科の専門外来ユースクリニック、デイケアである“イル ボスコ”において調査を実施している。統合失調症の前駆期症状スクリーニング(SIPSscreen)(Millerら、2004)を実施し、その結果、発症危険状態(ARMS)にある可能性が高いと判断されたものに対して①統合失調症前駆症状の構造化面接(Structured Interview for Prodromal Syndromes;SIPS)日本語版を施行している。それによりYungらの基準に基づいて超ハイリスクであるか否かを診断している。 それらの症例に対して、①診断面接と症状評価、②一般精神症状評価としてのZung 抑うつ評価尺度、Leibowitz 社会不安スケール③病識(SUND-J)と主観的満足度評価(SWNS-J)、WHO-QoL、④社会機能評価としてSFS、⑤認知機能検査として各種神経心理検査、⑥背景情報、随時の処方内容、治療内容、家族歴、受診経路、などを検討している。 本年度はこれまでに予備的に検討していた症例と合わせて20例を登録した。 本研究はいわゆる介入研究ではなく、通常の外来診療の中で発症を逃れるように治療、支援しながらの観察研究である。従って登録した対象症例については各主治医のもとで通常の診療を受けている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本施設においては、ARMS症例を見出すためのスクリーニングツールや診断のための評価尺度は整っており、随時実施している。しかしながらARMS症例は受診そのものが少なく、症例の登録には常に困難が付きまとう。 想定外であった点としては、ARMS症例の多くが、通学、通勤を継続している症例であり、検査などへの協力を得ずらいことが挙げられる。しかしながら予備的な検討例を合わせて20例を対象とすることができた。 また実際には、追跡期間中は研究計画書にあるようなさまざまな検査を実施し、その病状の変化を追跡する予定であったが、予定検査課題が多く、被験者の中には途中で拒否するものもいる。そうした事態への対応は想定外であったため、症例登録に若干の影響を及ぼす可能性がある。 しかしながら研究計画は初年度としてはおおむね予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本検査の対象となる被験者は、主に16~22または23歳の若者であり、さまざまな精神不調に悩んでいる場合が多い。これに対して検査バッテリーは比較的大きく、検査には時間を要し、平素の生活よりは忍耐と集中が求められる。また課題も、どちらかといえば本人が苦手としている課題が多いはずであるから、ときとしていったん同意しても実施に際して必ずしも積極的であるとは限らない。また上述したように、通学、通勤している者も多く、検査のための来院は最小限にする必要が生じる。 今後も実施に際しては、思春期心性などに十分配慮しつつ、研究および検査の意義を丁寧に説明し、結果についてもできるだけ速やかに本人にフィードバックするなどして協力を促していく。 また貴重な症例であるので、登録ミスの生じないように、登録体制を整えていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度と同じくさまざまな検査機材の購入や開発、印刷のほか、来年度はフォローアップ検査のための人件費を中心に支出を予定している。 また被験者にはさまざまな負担をかけることになり、研究協力費(謝礼)の支払いを検討する必要があるかもしれない。 H24年度は実験実施に要した時間が短く人件費が予想以上にかからなかったため、未使用額が生じた。本年度未使用分は、来年度請求と合わせて使用し、使途としては研究補助員の謝金に活用する。 その他は、変更予定は今のところない。
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