研究課題/領域番号 |
24591734
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
川崎 康弘 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80242519)
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研究分担者 |
紋川 友美 金沢医科大学, 医学部, 助教 (00460353)
紋川 明和 金沢医科大学, 医学部, 助教 (00534695)
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キーワード | 精神神経科学 / 精神病 / 前駆状態 / 脳画像 / 神経生理学 |
研究概要 |
精神病の発症リスクが高いと考えられる若者を対象とした臨床サービスOutpatient clinic for Assessment, Support and Intervention Services (OASIS)を運用し、TV放映(テレビ金沢「カラダ大辞典」2013年4月)、市民公開講座(2013年9月14日、2013年10月19日)公開シンポジウム(2013年2月2日、2013年10月19日)などを通じて一般市民への周知をはかった。また、スクールカウンセラー研修会(2013年7月13日)で早期介入の必要性についての教育講演をおこなった。金沢医科大学病院神経科精神科に「こころのリスク外来」(http://www.kanazawa-med. ac.jp/~psychiat/oasis/)と「こころの健康検査入院」(http://www.kanazawa-med.ac.jp/~psychiat/kokoro/)を開設した。「こころのリスク外来」の利用者は11例であり、うちARMSの判定基準を満たした者が3例あったが、心理社会的介入をおこない、精神病の発症には至っていない。また、初回精神病エピソードの統合失調症患者は2例、それ以外が6例であった。「こころの健康検査入院」の利用者は18名であった。これらの結果は国際学会にて報告をおこなった。また、これらの対象に対して臨床症状評価や機能と形態の脳画像検査等を施行した。予備的検討では対象者の陰性症状が重篤なほど前頭葉機能が低下していることが示され、論文投稿中である。また、遺伝負因と示唆する、家族内集積性を有する双極性障害患者では家族内集積性を有しない対象とでは前頭葉における機能画像所見が異なることが示され、論文投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究対象を収集する手段である研究プロジェクトが立ち上がり、学校関係者や関連医療機関との診療連携活動を積極的に行ったことなどにより、対象者数が増えてきたため、現時点でも予備的検討をおこなえる症例数が確保されるに至った。
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今後の研究の推進方策 |
さらに対象の収集をおこない、より包括的な解析をおこないたい。
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