C型慢性肝炎の特効薬として、インターフェロン+リバビリン(2剤療法)およびインターフェロン+リバビリン+テラプレビル(3剤療法)が導入され、著効率が飛躍的に向上しが、貧血の副作用も高頻度に出現する。我々は、2剤併用療法、3剤併用療法の貧血解明のため、患者赤血球中元素の変動を、大気マイクロPIXEで測定した。その結果、赤血球のCl,S,Kは健常者では辺縁に分布し、ドーナツ様を呈していた。これらの元素は、インターフェロン単独治療症例では、斑状の集簇を認めた。2剤療法、3剤療法では斑状構造が崩れることから、2剤療法、3剤療法に合併する貧血と元素分布の異常との関連性が示唆された。
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