研究課題/領域番号 |
24591755
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
磯田 裕義 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20309214)
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研究分担者 |
富樫 かおり 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90135484)
田浦 康二朗 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80378629)
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キーワード | 核磁気共鳴画像 / IVIM / 血流 / 肝移植 |
研究概要 |
本年度より3 T MR装置で、肝臓における非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件の検討することとなった。まず男女健常ボランティアにおいて、非造影MR肝静脈血流washout画像をいくつかの条件で撮像、その画質を評価した。またinversion時間を変化させた非造影MR肝静脈血流washout画像も撮像し、各inversion時間で撮像された画像を組み合わせて差分inversion時間を変化させた非造影MR肝静脈血流washout画像も撮像し、各inversion時間で撮像された画像を組み合わせて差分画像も作成し、肝静脈血流のみを反映した肝血流情報が得るのに最適なinversion時間と差分画像の方法も検討した。 その結果、3 T MR装置では、(1)肝辺縁領域における肝実質の血流情報を得るには、Flip Angle120度での撮像が適しており、1600mesec.以上のinversion時間が必要であること、(2) 1.5 T MR装置と比較して、信号雑音比が高く、肝静脈自体の描出は概ね良好であるものの、横隔膜近傍では良好な画質が得られないこと、(3) 1600mesec.の以上の長 いinversion時間による撮像ではあるが、1.5 T MR装置と比較して、肝実質の信号回復は弱いこと、(4)単なる差分画像では、アーチファクトが目立つことが判明した。 3 T MR装置における非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件が固まってきたので、本年度より、生体部分肝移植術後に肝障害を生じた患者におけるMRIによる非造影のperfusion画像、washout画像及びIVIMを用いたMR線維化画像と各臨床データ、造影CT像、ドップラー超音波検査所見、門脈及び肝静脈の直接造影・圧測定、肝生検の病理学的所見との比較検討を重ねる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初から非造影肝静脈血流washout画像における至適撮像条件は24年度だけでは確立できないのではないかと予測していた。特定の肝静脈血流速度、血流方向を反映させた非造影MR肝静脈血流washout画像や特定の領域における肝静脈うっ滞に関しては、Tagパルスの 設定部位や最適なinversion時間を含めた至適撮像条件の設定が難しい。 さらに1.5 T MR装置で、非造影MR肝静脈血流washout画像を得るにはいくつかの問題点があるため、25年度は3 T MR装置で、肝臓における非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件の検討することとなったので、非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件の確立が遅れた。その結果、生体部分肝移植術後に肝障害を生じた患者における検討が遅れたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まず優先してきた非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件がほぼ固まってきたので、生体部分肝移植術後に肝障害を生じた患者での撮像を重ねることとする。MRIによる非造影のperfusion画像、washout画像及びIVIMを用いたMR線維化画像と各臨床データ、造影CT像、ドップラー超音波検査所見、門脈及び肝静脈の直接造影・圧測定、肝生検の病理学的所見との比較検討を、ある程度の数の症例が得られた時点で、その結果を評価する。門脈圧亢進症を合併している症例や肝内での門脈―肝静脈吻合が発達している症例での撮像を増やし、検討を重ねる。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年度は、3T装置にて、肝臓における非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件を再度検討することとなったので、非造影MR肝静脈血流washout画像の至適撮像条件の確立が遅れた。その結果、生体部分肝移植術後に肝障害を生じた患者における検討が遅れたため、予定していた解析のための費用の一部が未使用となったのが大きな理由である。成果発表も限定的であったため、その費用も当初の予定より少額であったため。 今年度は、生体部分肝移植術後に肝障害を生じた患者での撮像を重ね、MRIによる非造影のperfusion画像、washout画像及びIVIMを用いたMR線維化画像と各臨床データ、造影CT像、ドップラー超音波検査所見、門脈及び肝静脈の直接造影・圧測定、肝生検の病理学的所見との比較検討を、ある程度の数の症例が得られた時点で、その結果を評価する。これらの解析のための費用および成果発表のための旅費に使用する計画である。
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