研究課題/領域番号 |
24591757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金柿 光憲 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50378676)
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研究分担者 |
岡田 知久 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30321607)
山本 憲 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60525567)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | MRI / てんかん |
研究概要 |
本研究は、高磁場(3T)のMRI装置と32チャンネルの高性能頭部コイルを用い、脳のdouble-inversion recovery (DIR)画像を撮像することにより、皮質および皮質下白質病変を、従来の撮像法よりも高コントラストに描出させ、てんかん症例をはじめとする中枢神経病変の検出能向上を目指し、手術ナビゲーションなどへの臨床応用開発を行うことで、本撮像法の臨床的有用性を明らかにすることを目的としている。 まず健常ボランティアに対して高磁場(3T)MRI 装置と32チャンネルの高性能頭部コイルを用いてDouble IR画像 および比較対象となるT2強調画像、FLAIR画像を撮像し、Double IR画像における正常構造の描出能を確認した。アーチファクトの低減に努めながら、皮質白質コントラストを良好に描出できる至適撮像条件(TR, TE, TI, スライス厚など)を、健常ボランティアを撮像することにより決定した。健常ボランティアでは、T2強調画像、FLAIR画像とも白質構造の描出に、これまでの報告と同様の正常構造描出が確認された。Double IR画像ではartifactの少ない良好な画像を得ることが可能となった。 最適化された各撮像法を用いて、側頭葉てんかん患者におけるT2強調画像、FLAIR画像、Double IR画像それぞれのてんかん側半球の同定能を視覚的に検討し、DIRが最も優れていることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度中の達成を予定していたDIR画像の最適化を行い、てんかん患者での臨床応用を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
Double IR画像の至適撮像条件を用いて、健常ボランティアおよびてんかん患者においてデータ解析ビジュアライゼーションソフトウェアを駆使して、てんかん源同定を定量的に試みる。多発性硬化症などDouble IR法が有用と考えられる様々な疾患に対しても撮像を行い、解析を試みる。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ解析ビジュアライゼーションソフトウェアを用いた解析のため、大量のデータを安全に保存・保守するために、複数の業務用の高性能ハードディスクの購入を予定している。値右高磁場MRIの保守費用にも用いる予定である。統計ソフトウェア購入、学会発表のための準備費も必要になると予想される。
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