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2013 年度 実施状況報告書

骨盤部SWI:腸管ガスによる磁化率アーチファクトの基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 24591766
研究機関山口大学

研究代表者

徳田 修  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (60380002)

研究分担者 松永 尚文  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40157334)
木戸 尚治  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90314814)
キーワードMRI / アーチファクト / SWI
研究概要

昨年、山口大学工学部ものづくり創生成センターと共同で作成したファントム装置を用いて当初の計画通り、MRIの磁化率強調画像(SWI)を撮像した。このファントムでは、ガス、残渣が貯留した腸管を想定したボックスと、ヘモジデリンを含む内膜症性嚢胞を想定したボックスを(ボックスの大きさは20×20×50mm)を3mm間隔で配置できるようになっており、これらのボックス周囲をゼラチンで満たして、できるだけ磁場が均一な状態を作り出した。腸管を想定したボックス内には、2/3は空気、残り1/3には果肉(グレープフルーツ)入りジュースを入れ、ヘモジデリンを含む内膜症性嚢胞を想定したボックス内には微量な鉄を含む液体を入れた。しかし、実際にファントムをSWIで撮像したところ、当初考えていたよりも、腸管を想定したファントムと、内膜症性嚢胞(出血を含む)を想定したファントムとの距離を変化させたときの磁化率アーチファクトの影響が小さいことが判明した。
そこで、当初計画していた残りの検討項目、2つのファントムの周波数方向、位相方向の関係という点に着目し、当院にてファントムを作成し直した。2つのシリンジを用意し、1つには腸管ガスを想定して空気を封入、もう一つのシリンジには血腫を想定して鉄製剤を封入した。この2つのシリンジを静磁場方向と平行(0°)、垂直(90°)に配置し、磁化率アーチファクト(半値幅と実際のシリンジ径との差 )を測定した。鉄製剤のシリンジでは0°と90°で有意差はなかったが、空気を封入したシリンジでは90°に配置したとき、SWIでは磁化率アーチファクトが有意に増加した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

結局、ファントムを作成し直すこととなったが、既製品のファントム、シリンジを使用することができたため、本研究は当初の計画通り順調に進行中である。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、内膜症性嚢胞をはじめ、様々な疾患で、骨盤部SWIを撮像したときの腸管ガスによる信号低下の評価を行う。胃腸内ガス排出剤を投与して、どれぐらいアーチファクトが軽減するのか検討する。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額が生じた理由としては2つあげられる。1つは、当初予定した高性能デスクトップ型PCが、モデルチェンジにより1ランク下のモデルでも十分な性能であったため、安い金額で購入できたことである。もう1つの理由としては、予定していた国際学会への出席が、勤務の都合によりできなかったためである。
今後は、画像処理のために必要なApple社製PC(MacのOsyrixを使用)、統計処理のためにWindows社製PC、およびソフトウエアを購入し、本研究を国内の研究会、学会で発表するための旅費、参加費として研究費を使用する予定であり、これらを併せて使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 磁化率強調画像を用いた骨盤部領域の撮像における磁化率アーチファクトの基礎的検討2013

    • 著者名/発表者名
      山本佑馬、山根正聡、中村敬子、徳田 修
    • 学会等名
      中国四国医療技術フォーラム(CSFRT)2013
    • 発表場所
      山口県下関市(海峡メッセ下関)
    • 年月日
      20131116-20131117

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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