我々は82例の消化管出血症例に対して、CTエンテロクリーシスを施行し、その中で薬剤性小腸粘膜障害と診断された11症例ついてのCT所見を解析した。薬剤性小腸障害のCT所見は多彩な所見を呈していたが、薬剤服用期間によって所見に違いがみられる事に着目し、画像所見を3typeに分類した。小さな粘膜濃染を呈する症例(Type1)は薬剤短期服用患者に多く、しばしば多発した。腸管壁が均一に濃染される症例(Type2)は長期服用患者に多くみられた。腸管壁が層構造を呈する症例(Type3)は短期服用と長期服用の両者において観察された。
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