研究課題/領域番号 |
24591775
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
入江 裕之 佐賀大学, 医学部, 教授 (50284493)
|
研究分担者 |
野口 智幸 佐賀大学, 医学部, 講師 (40380448)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 膵組織血流量 |
研究概要 |
平成24年度は①ファントムでの古典的撮影プロトコルの検証と②基礎的データの蓄積健常例での基盤的プロトコルの模索のふたつを計画した. まず,ファントム実験による灌流解析実測値と真の潅流値との比較検証に着手した.過去に報告したのと同様の手法で,3テスラのMRI装置でも使用可能な水流ファントムを作成し,水流実験で解析実測値と真の潅流値の比較検討を行った.水流ファントム実験において、過去報告に基づいた古典的撮影プロトコルを試行し、結果を解析することによって、実験系の妥当性は検証できた。次に,基礎的データの解析と各手法に適合した撮影パラメータの設定を試みているが,現段階ではMRI造影灌流画像およびASL-MRI非造影灌流画像の適切なパラメータは設定出来ていない状態である. したがって,健常例での潅流画像の応用はCT造影灌流画像から開始した.撮像法に関しては従来報告されている撮像法を踏襲して行った.しかしながら,得られたデータにばらつきが大きく,信頼できるデータとはいえなかったため,その原因を検索し,造影剤注入法に問題があることが判明したため,撮像法を改善し,データも信頼のおけるものが得られるようになった. 現段階では,予定したよりも研究計画は遅延しているのが実情である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
MRI造影灌流画像に関しては,過去の報告と同様のプロトコールでは画像処理がうまくいかなかった.MRIの機種に応じたプロトコールの改良を行っている段階である. ASL-MRI非造影灌流画像に関しては,MRI装置そのものではなく,ソフトの問題で撮像が困難なことが判明し,ソフトの改良をしているところである. CT造影灌流画像に関しては,ほぼ予定通りに進んでいる.
|
今後の研究の推進方策 |
MRI造影灌流画像およびASL-MRI非造影灌流画像の適切なパラメータが設定出来ていない状態を解消することが第一である.ソフトの改良および実験系の再検討を行うことにより対応可能であると考える.造影CT潅流画像に関しては,平成25年4月より稼働している320列マルチスライスCTの適用により,かなりの改善が見込まれる. 平成25年度は①水流ファントム実験系の妥当性を検証し,撮影プロトコルの最適化を行うい,さらに臨床例での検討を開始し、臨床データを蓄積すること,②基盤的プロトコルを用いて少数の臨床例で先行的に試行して、撮影プロトコルを検証し、これを各潅流解析法に反映、最終的な最適化プロトコルを完成させることを目標とする.
|
次年度の研究費の使用計画 |
撮影パラメータの設定が難しく,必要な解析ソフトの選択ができずに,本年度の助成金に残金が生じた.次年度は解析ソフトを選択し,本年度の助成金残金と併せて購入し,研究を遂行する予定である.
|