本研究は,膵組織血流量を多元的に定量化する実用的方法を開発し,膵疾患に臨床応用することを目的とした.具体的にはCT造影灌流解析法に加え,MRI造影灌流解析法,ASL-MRI非造影灌流解析法にて同時撮影し,膵組織血流量を多元的な測定手法により総合解析し,臨床的評価法の確立を目指した.ファントム実験による灌流解析実測値と真の潅流値との比較検証を行ったところ,健常例ではある程度の結果が得られたものの,臨床例においては安定した結果を得ることはできなかった.ASL-MRI撮像プロトコルに問題があると考えられたため,再検討により完成を目指したが,安定した結果を得ることができず,検証を続けている.
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