研究課題/領域番号 |
24591777
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
平井 俊範 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (40274724)
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研究分担者 |
米田 哲也 熊本大学, 生命科学研究部, 准教授 (20305022)
橋本 衛 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20452881)
菰原 義弘 熊本大学, 生命科学研究部, 講師 (40449921)
池田 学 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (60284395)
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キーワード | MRI / アミロイドイメージング / アルツハイマー病 |
研究概要 |
MRIを用いたアミロイドイメージングは 7テスラ(T)などの超高磁場MRI装置で画像化が報告されているが、サイクロトロンが必要で少数の施設に限られる。組織の位相差を鋭敏に強調する位相差強調画像化法(PADRE)は脳組織の微細構造や磁化率に影響する物質の描出 に有用であり、7Tより低磁場のMRI装置でも脳アミロイドβの蓄積を画像化できる可能性がある。この研究の目的は、3T MRI 装置を用いて、位相差強調画像化法をアルツハイマー病の患者に応用し、脳アミロイドβ蓄積部の画像化の臨床での実現可能性を明らかにすることである。 研究実施計画では、健常ボランティア10 名、アルツハイマー病患者60 名において3T MRI 装置にて三次元グラジエントエコー法(3D TFE、3D PRESTO)を撮像する予定であったが、まずは健常ボランティア5名、アルツハイマー病患者5名の撮像した。健常ボランティアを用い撮像法の最適化を行った結果から、2次元T1FFE横断像が最適な撮像法であることが判明した。アルツハイマー病患者は当院精神神経科の入院患者から罹病期間、年齢、性別、高血圧の有無、認知機能指数(MMSE など)を参考にして対象者を選択した。この臨床研究は当施設の倫理委員会の許可を得た後に行った。得られた画像データをPADRE 処理を行い、健常者とアルツハイマー病患者における大脳皮質の構造、信号変化について比較検討した。その結果、健常者と比べアルツハイマー病患者で大脳皮質の信号が低下する傾向が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
25年度の研究実施計画では健常ボランティア10名、アルツハイマー病患者60名を撮像予定であったが、健常ボランティア3名、アルツハイマー病患者6名のみであった。これは年齢や性別をマッチングさせるのに時間がかかったためである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の比較研究を順調に進める上で、まず、健常ボランティア、アルツハイマー病患者ともに症例を増やす予定である。臨床データの解析においては、SPSS(version 21)により、多重ロジステック分析を行い、罹病期間、年齢、性別、高血圧の有無、MMSEにより補正を行い、アミロイドβ蛋白病変との関係が大きい所見を解析する。データを総合的に解析して、PADRE による3T MR画像での脳アミロイドイメージングの実用可能性を明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
今期実験予定の症例のデータを延長しデータを統括する為 最終年度にデータを統括する
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