研究課題/領域番号 |
24591791
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
杉野 圭史 東邦大学, 医学部, 講師 (90385766)
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研究分担者 |
本間 栄 東邦大学, 医学部, 教授 (20190275)
白神 伸之 東邦大学, 医学部, 准教授 (70206283)
小林 正周 東邦大学, 医学部, 助教 (70565184)
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キーワード | 非放射性Xenon / Dual Energy肺換気CT / 気腫合併肺線維症 / 原発性肺癌 |
研究概要 |
これまでに我々は,非放射性Xenon (Xe)吸入によるDual Energy肺換気CT (DECT)を用いて,気腫合併肺線維症 (CPFE)の気腫部および線維化部の分布・局在を解析し,呼吸機能との相関性を明らかにする目的で,現在までに気腫型COPD (COPD) 30例,気腫非合併慢性線維化型間質性肺炎 (IP alone)25例,CPFE 25例,健常者5例を解析した.その結果,DECTは,CPFEにおける気腫部と線維化部の鑑別を可能とし,Xe分布率は閉塞性換気障害と強く相関することを確認し得た.この研究内容は,第4回呼吸機能イメージング研究会学術集会ポスターセッション優秀演題cum laude awardを受賞.現在,これらの結果を海外英文雑誌に投稿中である.さらに我々は,様々な既存肺に合併した原発性肺癌患者の術前後の呼吸機能検査所見ならびに非放射性Xenon吸入による肺換気CT (Xe-DECT) 所見を対比し,Xe-DECTの有用性を検討した.その結果,術前後の%FEV1およびXe換気率は有意な相関関係を認めたことより,肺癌術後予測呼吸機能を検討する上で,術前後の経時的なXe-DECT所見は有用であった.これらの結果は,2013年Asian Paciffic Society of Respirology (APSR)にて発表し,APSR2013 Awardを受賞した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までに画像解析は順調に進んでいるものの,病理学的検討が少々遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である今年は,病理形態学ならびに免疫組織学的検討に力を入れていく予定である.実際に2014年日本呼吸器学会,アメリカ胸部学会では,『CPFE/UIPおよびIPFの肺癌発生母地に関する臨床病理学的検討』を発表する予定であり,これまでの研究内容をさらに発展させることが可能であると考える.
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次年度の研究費の使用計画 |
当初、予定していたほど病理検体を確保することができず、研究試薬において未使用額が発生した。本年度は現時点で可能な範囲で病理形態学および免疫組織化学的検討を行う予定である。 最終年度の今年は,繰越金額ならびに平成26年度に交付される助成金110万円に対して、病理形態学および免疫組織化学的検討の際に発生する試薬購入費に40万円の使用が必要である。さらに症例を登録するため,Xeno吸入下dual-energy肺換気CT使用時のXenon購入費として40万円が必要である.また、成果発表のため海外学会参加費、旅費等に30万円を使用する予定である。
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