研究概要 |
当該年度に実施した研究の具体的内容 1.日本白色兎の肝にVX2腫瘍の移植を行い、転移性肝癌モデルの作成を行った。家兎を開腹し、腫瘍は肝の3つの葉(右葉、左葉内側、左葉外側)に移植した。移植2週間後に腫瘍細胞の増殖の有無を病理学的に確認し、増殖した腫瘍は-80度で冷凍保存した。2.VX2腫瘍家兎に対してパイロット実験としてビーズを用いたTACEを行った。1.7FマイクロカテーテルをX線透視下に肝動脈に挿入しビーズを注入。In vivo実験系を確立させた。3.Ex vivo実験として100, 250, 500, 900, 1300μmのビーズをそれぞれカテーテルと接続したポートから注入し、注入後のビーズの破損・変形の有無を走査型電子顕微鏡で確認した。動注リザーバーシステムを用いたビーズTAE/TACEにおいて、注入可能なビーズサイズは500μm以下で900, 1300μmのビーズで注入後破損・変形が認められることが明らかとなった。 本研究の意義と重要性 近年本邦に導入が予定されているビーズは栄養血管が細い膵癌肝転移のような腫瘍にも効果が期待できる。臨床応用に先駆け、基礎的研究で使用方法や期待できる効果を模索することは重要であると考えられる。
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