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2013 年度 実施状況報告書

マンガで伝える放射線影響

研究課題

研究課題/領域番号 24591825
研究機関京都医療科学大学

研究代表者

大野 和子  京都医療科学大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30247689)

キーワード機能漫画 / 妊娠 / 医療放射線防汚
研究概要

H24年度に完成した、妊娠と放射線に関する機能マンガを用いた講義の効果を検証する目的で、北海道大学附属病院、放射線医学総合研究所放射線看護研修過程、愛知医科大学看護学部、京都府看護協会のがん放射線認定看護師養成課程の4か所で開催した。合計247名の受講生に対してアンケート調査を実施した。
日常的にマンガを読むと答えた学生は46%で全体の半数以下であったが、93%が機能マンガは講義のツールとして有益と回答した。有益と回答した者に対して具体的な効果を調査した結果、患者の状況や心情がわかりやすいが31%、気楽に読むことで知識を確認できるが29%、放射線を理解しやすいが21%、講義のみよりも印象にのこるが18%、その他1%であった。
放射線と妊娠については、福島第一原発事故後だけでなくチェルノブイリ原発事故後も多くの人々が不安に陥った事項である。このため、マンガのweb配信をグローバルに実施することとし、マンガの英語訳と複数の日本漫画を好む英語を母国語とする人々による校正と表現の改訂を行った。英語版、日本語版ともにスマートフォンで購読可能な形状に内容を再編集した。
また、京都精華大学の協力を得て、教育コンテンツごとの要点を4コマから8コマ程度のショートマンガで表現した放射線看護の教科書の作成に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

漫画の教科書作成に当初予定よりも時間を要している。このため、ショートマンガのストーリーは主任研究者が提示し、それに合わせて漫画の作画に入るように手法を変更した。さらに、京都精華大学から作画者と研究者をつなぐコーデイネーターが参加し改善を図っている。今年度前期中には完成してその後後期には既に予定している看護学部での講義と漫画のweb配信を実施する。
また、2012年10月頃より、主任研究者の離れて居住する親族が認知症を発症した。その後2012年5月に当該親族の圧迫骨折による長期入院、在宅療養に向けた自宅の改装や介護認定および介護者の手配等を行う者が主任研究者の他になく、2013年10月初旬まで対応が継続した。このため、約8か月間研究活動をほぼ休止せざるを得なかったことも大きな要因となった(現在は安定しているため、研究活動への支障はない)。

今後の研究の推進方策

妊娠と放射線に関する機能漫画は、日本語と英語版をweb配信する。
看護師の教科書を完成し、看護学部で講義を実践して、効果を検証する。なお、効果の検証方法については、新たに聖路加看護大学のグループに協力を求めて進めることとした。
これらの研究成果を2014年12月の医療放射線防護連絡協議会の年次大会で発表することに加えて、ヨーロッパ医学放射線学会での発表、論文掲載を目指す。

次年度の研究費の使用計画

機能漫画のweb配信のシステム構築と、教科書の作成が遅延しているため、この経費の支払いが発生していない。
完成した機能漫画を配信するHPの構築と教科書の作成および製本費用として研究費を活用する。
また、2回の学会発表と論文投稿を予定しており、このための経費として活用する。

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公開日: 2015-05-28  

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