研究概要 |
エアロクライン社(スウェーデン)製のNIOX MINOを購入し、臨床試験のプロトコールを作成、院内倫理委員会の許可を得た(受付番号c-988)。ここまでに時間を要したため症例集積が遅れており解析は来年度以降となる。胸部放射線治療を行った3名の肺癌患者で呼気中NOx測定を行った。(1)80歳代の男性 喫煙歴あり、cT1bN1M0高齢のために化学療法併用せず70Gy/42回/22日の放射線治療を施行。照射前NOx値は13.67ppb、照射中14 ppb(1週目),14 .33ppb(2週目)11.33ppb(3週目)15.67 ppb(4週目)と推移し、照射直後11.33ppb、後16.67ppb(1月)24ppb(3月)13.3ppb(6月)611.33であった。(2)60歳代の男性 喫煙歴ありcT4N3M0化学療法CDDP+PEM併用で60Gy/30回/30日の放射線治療を施行 射前NOx値は19ppb、照射中14.7 ppb(1週目),10.3ppb(2週目)9.3ppb(3週目)12.3 ppb(4週目)6.7ppb(4週目)と推移し、照射直後8.3ppb、後8ppb(1月)21ppb(3月)16ppb(6月)611.33であった。(3)50歳代の女性 喫煙歴なしcT3N1M0化学療法CDDP+PEM併用で64GY/40回/20日の放射線治療を施行。照射前NOx値は23ppb、照射中18.3ppb(1週目),11 .3ppb(2週目)10ppb(3週目)7.7 ppb(4週目)7ppb (5週目)9.7ppb(6週目)と推移し、照射直後7ppb、後12ppb(1月)であった。いずれの症例でもGrade 2以上の放射線肺臓炎は認められなかった。
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