研究課題/領域番号 |
24591869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
工藤 敏文 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (50431911)
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研究分担者 |
井上 芳徳 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (70280964)
地引 政利 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50422481)
豊福 崇浩 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20625066)
横尾 聡 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00322206)
宮崎 英隆 群馬大学, 医学部, 講師 (70420271)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | インドシアニングリーン / 蛍光色素血管造影 / 末梢動脈疾患 / 下肢虚血 |
研究概要 |
34人の下肢閉塞性動脈硬化症症例(11人は跛行症例,7人は安静時痛,16人は潰瘍/壊疽)に対し,検査を行い検討を行った.Indocyanine green (ICG: 0.1mg/kg)色素を静脈内投与した後,足部の血流を赤外線カメラを用いて測定・記録した.蛍光色素強度を経時的に測定し,時間―蛍光強度曲線を描き,新たな評価値を計算した.虚血重症度は蛍光強度曲線の上昇地点から最大蛍光強度までの時間の半値(T1/2)で評価した.蛍光強度曲線上昇地点および基準地点と,10秒経過後(PDE10)の蛍光強度の差違を同部位の経皮酸素分圧値(tcpO2)と比較した(n=51). T1/2の中央値は,跛行症例(Fontaine I度)で23秒,安静時痛症例(Fontaine II度)で41秒(p<0.05),潰瘍/壊疽症例(Fontaine III度)で17秒であった.PDE10は,tcpO2 (r2=0.5)との相関傾向にあった.カットオフ値(PDE10 of 28)は,tcpO2 < 30mmHgとして重症虚血肢を定義すると,感度100%,特異度86.6%であった.ICG色素を用いて,定量的局所組織循環を評価した. 本法は,無侵襲・非接触画像診断法であり,潰瘍/壊疽およびその周囲組織の血流状態を評価するのに適していると言える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記実績を学会発表するとともに,論文を作成し,学術誌に採用された. (Annals of Vascular Surgery, In press)
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今後の研究の推進方策 |
上記検査法を用いて,ICG色素を動脈内投与での足部の測定を行う. 特に下肢末梢動脈狭窄・閉塞症例において,正常コントロールとの比較,および血管内治療前後での蛍光強度を比較し,さらにアンギオサムについても検討を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
物品費(消耗品として,蛍光色素,CD/DVDディスク,用紙,経皮酸素分圧備品など)として,150000円,旅費(国内および海外学会発表)として350000円,謝金として100000円.
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