B型肝炎ウィルスに対する生体肝移植の再発予防は、術後免疫グロブリン(HBIG)と核酸アナログ製剤の投与により一定のコンセンサスが得られ、HBIGの安全性と医療費の高さに問題が残りHBワクチンによるHBIG離脱が最終目的である。これまで当科でHBワクチン接種を開始した14例を対象に検討を行った。HBIGから離脱できた群と離脱出来なかった群に分け、13例中9例(69%)でHBIGから離脱できた。2群間比較では、ワクチン接種期間のみ有意に離脱群で長く全例50か月以上であった(p=0.009)。これらの結果からHBIGからの離脱のためには50か月以上の長期継続ワクチン接種が重要であることを示した。
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