乳癌術前化学療法における抗癌剤感受性について検討した。多遺伝子発現解析において免疫系の23遺伝子の発現が非常に優れたpCR予測因子であることが明らかとなった。また血中メチル化DNAや、総DNA量はpCRの予測因子になりえなかったが、無病生存率および全生存率において両マーカーは予後不良の予測因子であった。さらに、化学療法前に撮影した造影MRI検査における乳癌の形態分類(round + oval vs. irregular)も、pCRの有力な予測因子であることが明らかとなった。また、この形態分類は、他の病理組織学的因子と組み合わせるとさらに予測診断能が向上することが示された。
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