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2013 年度 実施状況報告書

乳癌におけるMACC1の解析、特にERalphaとの関連についての解析

研究課題

研究課題/領域番号 24591909
研究機関熊本大学

研究代表者

山本 豊  熊本大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (20398217)

研究分担者 指宿 睦子  熊本大学, その他の研究科, 助教 (30448526)
岩瀬 弘敬  熊本大学, その他の研究科, 教授 (40211065)
キーワードMACC1 / c-Met
研究概要

(1) 大腸癌細胞株および乳癌細胞株におけるMACC1, cMet発現の比較
大腸癌細胞株(DLD-1)、乳癌各サブタイプの細胞株(MCF7、T-47D(ER陽性、HER2陰性)MDA-MB-453、MDA-MB-468、MDA-MB-231(ER陰性、HER2陰性)におけるmRNA(qRT-PCR法)、蛋白(Western blot法)発現を比較した。MACC1発現は、乳癌に比較し、大腸癌で高い傾向にあった。乳癌ではluminal型に比べ、triple-negative型とHER2型の細胞株で蛋白発現が高かった。cMet発現は大腸癌細胞株、triple-negative typeで高い傾向が見られた。
(2)MACC1遺伝子導入によるcMet発現の変化
大腸癌細胞株(SW480)を用いた報告では、MACC1遺伝子の発現上昇に伴い、cMet蛋白の発現が上昇することが示されている。乳癌細胞株でも同様の変化がみられるか検討した。MACC1蛋白発現が低いMCF7、MDA-MB-231、及び大腸癌細胞株SW480(wild typeではMACC1発現なし)にMACC1 ORFを有するプラスミド(pFN28KMACC1, Promega)を遺伝子導入し、48時間後の蛋白発現を検討した。MCF7はElectroporation法にて、MDA-MB-231、SW480はFuGENE HD(Promega)にて導入を行った。
MCF7, MDA-MB-231においては、MACC1蛋白を過剰発現させても、cMet蛋白発現に変化は見られなかったが、SW480ではMACC1を過剰発現させると、control vector(Promega)を導入した細胞に比べ、cMet蛋白の軽度上昇を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1) 大腸癌細胞株および乳癌細胞株におけるMACC1, cMet発現の比較
大腸癌細胞株(DLD-1)、乳癌各サブタイプの細胞株(MCF7、T-47D(ER陽性、HER2陰性)MDA-MB-453、MDA-MB-468、MDA-MB-231(ER陰性、HER2陰性)におけるmRNA(qRT-PCR法)、蛋白(Western blot法)発現をそれぞれ比較し、乳癌では大腸癌とはMACC1発現量が異なることが示せた。
(2)MACC1遺伝子導入によるcMet発現の変化
乳癌細胞株にMACC1遺伝子導入したが、大腸癌とは異なりcMetの発現誘導は怒らなかった。昨年行った臨床検体での結果および本年度行ったin vitroの結果から、MACC1発現の及ぼす影響が乳癌では大腸癌と異なることが強く示唆された。

今後の研究の推進方策

本年度のin vitroおよび昨年度の臨床検体を用いた検討からMACC1発現の乳癌における役割が大腸癌とは異なることが強く示唆された。今後は、乳癌細胞株でMACC1がc-Met promoterへ結合がないことをCHIP法等を用いて証明する。また、MACC1発現が高いことがなぜ乳癌で予後良好となるかについて基礎的検討(MACC1遺伝子導入株を用いて浸潤、増殖などに与える影響およびそれにかかわるkey moleculeの同定)を続ける予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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