研究課題/領域番号 |
24591911
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
木下 浩一 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (10507792)
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研究分担者 |
石本 崇胤 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 特任助教 (00594889)
平島 浩太郎 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (10594468)
林 尚子 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (20452899)
岩槻 政晃 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 非常勤講師 (50452777)
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キーワード | microRNA / mTOR / 食道癌 / miRNA |
研究概要 |
本研究は、食道癌においてmiRNAとmTORの制御機能を解明し、miRNAを用いたがんに対する治療について研究する。具体的な研究項目は、①mTORを標的とするmiRNA発現の解析、②miRNAとmTORの相互的な制御機能の解析、③miRNAを標的とした治療に対する検討、の3つである。 【計画1.食道癌におけるmicroRNA発現の解析Total RNA抽出と網羅的解析】 術前治療を行っていない食道癌手術切除症例約100症例のtotal RNAを抽出した。miRNAの候補検索には、miRNAを登録管理しているSanger Instituteから発信されている最新versionを参考にしたmiRNA microarray(3D-Gene Human miRNA kit、TORAY)を用い、ヒト臨床検体にて10例程度でのmiRNAの発現の差異を解析し、発現量に差があるmiRNAを網羅的に同定した。pick upしたmicroRNAについて残りの90例で定量的RT-PCR法を用いてvalidationを行い、いくつかのmiRNAに関しては妥当性を検討した。 【計画2.mTORを標的とするmicroRNAとの相互的な発現制御機能の解明】1にて同定されたmiRNAに対してmTORを標的と するか検証を行う、miRanda、TargetScanなどのコンピューターデータベースを用いて検索し、細胞株による実験を行っている。in vitroでの癌細胞浸潤能、増殖能、細胞サイクル、アポトーシス抑制能などとの関係を評価し、Pre-miRなどを導入することでその変化を確認している現状である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
細胞実験でのマイナートラブルにて実験が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
Total RNAの抽出作業や細胞実験などに関しては共同研究者並びに当研究室の技術補佐員等と協力して継続してすすめていく。再現性のある確かな研究を遂行するために、細胞実験に関しては実験精度を上げる必要がある。共同研究者ならびに当院スタッフより指導を仰ぎ、H26年度以降の研究計画を実行するとともに、より新しい知見を得るために積極的に学会などに参加する。
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次年度の研究費の使用計画 |
細胞実験でのマイナートラブルにより実験が遅れたため。 細胞実験に関しては実験精度を上げるため、共同研究者や医局所属の他の研究者らの助言を仰ぎながら、複数回行う。 研究費は関連試薬等消耗品購入に充てたいと考える。
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