研究課題
抗癌剤感受性試験は、これまで試験管内での抗癌剤による増殖抑制効果を基にした細胞生物学的な判定によって行われてきた。本研究では、当初再発胃癌を中心に抗癌剤感受性試験の対象となる臨床検体を用いて、我々の開発した逆相タンパクアレイ(Reverse-phase protein array, RPPA)を作製し、抗癌剤反応性ネットワークから抗癌剤感受性を判定しようという試みであった。しかしながら、抗癌剤感受性試験の対象となる癌性腹膜炎症例数が予想外に少なく、十分な数のサンプルが得られなかった。一方で、胃癌細胞株を中心とする癌細胞パネルから薬剤抵抗性コロニーを採取しRPPAを作製、そのタンパク発現を計測する「コロニーライセートアレイ法」については手技および解析法について確立することができた。コロニーライセイートアレイの確立をもとに研究は展開し、胃癌癌性腹膜炎を予防する天然化合物の同定、5-FU治療後に耐性を示した胃癌細胞に特異的に作用する分子標的化合物の同定に至った。
すべて 2014
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J Gastrointest Surg.
巻: 18 ページ: 1547-1556
10.1007/s11605-014-2587-0.