我々の研究によりV型コラーゲンα3(以下α3(V))は抗線維化と癒着防止活性を有することが示されている。α3(V)は羊膜に僅かに含まれており、本実験の目的はα3(V)を精製しα3(V)を成分とした抗癒着デバイスを開発することであったが、α3(V)を無傷で抽出することが困難であり、目的の実現のためにα3(V)機能的ドメインを部分的に利用することがより現実的であることが示された。またα3(V)の特異的発現と抗癒着効果には筋膜由来の細胞が関わっており、この細胞の単離と性状解析を行なった。この実験系の取り組みを通じて幾つかのコラーゲンを構成成分とする再生支援デバイスの原型を造ることが出来た。
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