研究課題
本研究の目的は、乳癌治療症例検体を用い、下記A)-C)を軸とした免疫学的解析を行うことで、免疫抑制的癌微小環境が乳癌の治療成績・予後に及ぼす影響について明らかにすることである。また、今後乳癌細胞株を用いたin vitro実験継続によりそのメカニズムについて検討していくことで、トリプルネガティブ乳癌(TNBC)、癌幹細胞(CSC)を標的とする免疫治療ストラテジーの構築を目指す。A)免疫抑制的癌微小環境についての検討:腫瘍細胞~癌微小環境についての免疫組織学的検討、発現解析による癌・癌間質と局所免疫環境の評価を行う。B)癌微小環境におけるFOXP3:Tregおよび腫瘍発現FOXP3のcross-talkについて検討する。C)TNBC・CSC・EMT細胞における解析:TNBC・CSCにおける癌特異的免疫ターゲットとしてのcancer-testis抗原発現解析、CSC・EMT細胞によって誘導される免疫抑 制的癌微小環境についての検討を行う。当該年度では前年度に引き続き、CSC・EMTマーカーなどの発現について、また癌局所免疫環境についての免疫組織学的検討を行い、その発現相関・臨床的意義について解析を行った。また、乳癌幹細胞マーカーを用いたcell sorting systemにより、TNBC細胞株における発現解析を行い、TNBC、CSCにおけるcancer-testis抗原の癌特異的免疫ターゲットとしての意義について検討を行った。
すべて 2014
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Breast Cancer Res
巻: 16(4) ページ: R70
10.1186/bcr3685