MEN1の責任遺伝子にコードされたメニンがアロマターゼ阻害剤の効果阻害因子となる可能性について検討した。これまでの研究でメニンはERに結合してERの転写活性を促進することを明らかにし、臨床的意義を解析してきた。今回はエキセメスタンを用いた術前ホルモン療法症例41例の組織におけるメニン発現をH-Scoreで評価したが、現在臨床データの開示手続き中で、開示され次第メニンと治療効果との関連を解析予定である。 研究分担者の上野貴之氏はメニン発現とTunnel法によるアポトーシスとの有意な逆相関を証明した。この結果より乳癌組織におけるメニンは乳癌ホルモン療法の効果阻害予測因子となる可能性が示唆された。
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