研究課題
本研究は、がんワクチン「CHP-MAGE-A4蛋白ワクチン」及び「CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチン」臨床試験の被験者から採取されて腫瘍組織、血液検体の血清、リンパ球成分を用いて、腫瘍組織での抗原発現解析、血清の抗原蛋白パネルのマイクロアレイへの反応解析、MAGE-A4、NY-ESO-1抗原蛋白に対する抗体反応をELISA、また細胞性免疫反応を解析することにより、投与ワクチン抗原外への反応性の拡散現象を評価するものである。これまで「CHP-MAGE-A4蛋白ワクチン」臨床試験が実施され、食道癌18例が登録された。また、「CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチン」の早期第II相医師主導治験として実施中である。CHP-MAGE-A4においては、探索的な免疫反応解析用の検体が実施例全例から同意を基に取得され、ワクチン投与の各時点での血液検体も保存されている。CHP-NY-ESO-1においては、解析用検体が集積された。組織検体(入手可能例に限定)からRNAを抽出し、MAGEファミリー抗原などの発現を定量的PCR法にて解析した。また、ワクチン前、後の血清を用いて網羅的な抗体反応の解析を開始した。同時にアレイ解析で陽性反応が確認された血清は、その抗原の組換え蛋白及びペプチドに対する反応性をELISA解析をして、定量的で経時的評価を行うもので、その予備検討を行った。末梢血リンパ球と組織検体(入手可能例に限定)よりCD8+T細胞とCD4+T細胞を分離するものであり、症例毎に検体を集積中である。
2: おおむね順調に進展している
「CHP-MAGE-A4蛋白ワクチン」臨床試験が実施され解析用検体の保存が完了した。「CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチン」臨床試験は試験が進捗し、検体収集が進行中である。この試験は平成26年まで継続されるが、平成25年分は収集した。計画されている腫瘍組織での抗原発現解析、血清の抗原蛋白パネルのマイクロアレイへの反応解析、MAGE-A4、NY-ESO-1抗原蛋白に対する抗体反応をELISAは予備検討を実施した。また細胞性免疫反応の解析は予備検討中である。
「CHP-MAGE-A4蛋白ワクチン」臨床試験と「CHP-NY-ESO-1蛋白ワクチン」臨床試験が実施された検体の保存が完了する。腫瘍組織での抗原発現解析、血清の抗原蛋白パネルのマイクロアレイへの反応解析、MAGE-A4、NY-ESO-1抗原蛋白に対する抗体反応をELISAを実施する。細胞性免疫反応の解析は予備検討を終了し、解析を行う。
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