研究分担者 |
井本 逸勢(橘逸勢) 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30258610)
川上 行奎 徳島大学, 大学病院, 特任講師 (00596249)
山本 洋太 徳島大学, 大学病院, 助教 (50522273) [辞退]
吉田 卓弘 徳島大学, 大学病院, 助教 (00380105)
古北 由仁 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20563810)
後藤 正和 徳島大学, 大学病院, その他 (00437659) [辞退]
西野 豪志 徳島大学, 大学病院, 医員 (80645193)
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研究実績の概要 |
1. 動物実験 マウス親和性食道癌細胞株懸濁液を注入し、同所移植モデルを作成、癌腫の発育とリンパ節転移を確認したが癌腫の生育にばらつきがあり感受性試験まで至っていない。 2.臨床試験 (1) 組織採取:インフォームドコンセントのもと、食道癌全患者に内視鏡検査と組織生検を行い、組織を採取したのち凍結保存を行った。 (2) 術前化学療法:stageII以上の患者ほぼ全例にDFP療法(Docetaxel+5-FU+CDDP療法を行い、治療経過を記録した。治療前後に採血を行い、血清を凍結保存した。内視鏡・CTおよびPETCTにより効果判定を行った。手術を行い、組織学的治療効果を判定し組織も凍結保存した。組織は免疫組織化学的手法を用いてEGFR, Her2, 3, 4, Ki67, p53,Cyclin D1, ADLH1, CCD44, CXCL12, CXCR4およびCXCR7など様々なバイオマーカーを免疫染色ならびにRT-PCRによって解析を行った。CXCL12, CXCR4, CXCR7 蛋白発現は免疫染色で、mRNA)レベルでのCXCL12, CXCR4, CXCR7測定はRT-PCRで行った。 食道癌患者172症例の臨床データとBiomarkerを比較しCXCL12, CXCR4の高発現は発現していないものに対して有意に予後不良であった(p=0.0015)。CXCR7の高発現も予後不良傾向を認めた(p=0.01)。172 名中52例のRT-PCRによる検討で mRNAレベルでのCXCR4ならびにCXCR7は正常組織に比べ癌種で増加していた (p<0.0001)。mRNAにおけるCXCR4発現は予後に影響していた (P=0.0383)。無再発生存はmRNAレベルでのCXCL12 (P=0.002)とCXCR4 (P=0.0115) により予測可能であった。以上の結果をJ Clin Oncolに投稿中である。
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