研究課題
基盤研究(C)
本研究では、食道扁平上皮癌に対する化学療法、放射線化学療法の治療早期におけるp53-Ser46のリン酸化をバイオマーカーとした治療効果予測の有用性を検討し、実際に生検組織の検討でp53-Ser46のリン酸化の誘導を治療開始翌日の生検で初めて臨床的に確認したが、治療開始後早期のSer46リン酸化の有無と化学療法や化学放射線療法の治療効果との間には明らかな相関は認めなかった。CRが得られた症例の中にはp53 mutant/Ser-46リン酸化陰性例も認められており、今回の検討から化学療法や化学放射線療法に対する効果はp53によるアポトーシス経路のみでなく、他の要因も関わることが示唆された。
食道癌集学的治療