研究課題/領域番号 |
24591970
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉岡 裕一郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50597854)
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研究分担者 |
梛野 正人 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20237564)
横山 幸浩 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378091)
國料 俊男 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60378023)
上原 圭介 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50467320)
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キーワード | 化学療法関連肝障害 / Blue liver症候群 / 大腸癌 |
研究概要 |
化学療法関連肝障害モデルとしてラットへOxaliplatinを1mg/kgから5mg/kgの濃度で週2回、2週間、4週間、8週間投与を行った。血液生化学検査では、AST、ALT、ALP、T.Bilに優位差を認めなかった。 Oxaliplatinを3mg/kg 以上の投与により体重減少を認め、Oxaliplatinの5mg/kg、週2回、4週間投与時のヒアルロン酸値に有意な上昇を認めた。急性期では肝臓は発赤しており、肝組織への免疫細胞の浸潤を認めた。晩期ではネクローシス様になっており繊維化もすすんでおり早期肝障害と晩期合併症の肝障害発症機序が異なると考えられた。このラット肝障害モデルに対して分岐鎖アミノ酸(BCAA)の連日投与を行った。分岐鎖アミノ酸(BCAA)によりヒアルロン酸の上昇が抑制されており、肝障害の軽減傾向が見られた。Oxaliplatinによる肝障害の原因が肝臓の内皮傷害または微小循環傷害と考えられたため、内皮傷害をおこすモノクロタリンを用いた肝障害モデルを用いて分岐鎖アミノ酸(BCAA)の効果についても検討した。モノクロタリンによる肝障害モデルにおいても分岐鎖アミノ酸(BCAA)の連日投与によりヒアルロン酸の上昇を抑制した。分岐鎖アミノ酸(BCAA)の肝障害に対する有効性が示唆された。 またヒト肝臓標本における化学療法関連遺伝子の遺伝子解析を行ない、予後に関連する遺伝子群を同定した。
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