FDG-PET検査は糖代謝の亢進を定量化し画像化する癌診断法として、大腸癌を始めとした種々の癌において用いられている。癌におけるKRAS遺伝子変異は糖代謝に関与することが分子レベルで近年報告されており、実際に大腸癌手術の切除標本を使用した検討でKRAS遺伝子変異はグルコース・トランスポーターの発現を介してFDG集積に有意に関与していた。FDG-PET検査はKRAS遺伝子変異の有無を予測することで、大腸癌における分子標的治療薬である抗EGFR抗体の適応の有無を判断し大腸癌治療に応用できる可能性がある。
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