研究課題
切除不能大腸癌肝転移に対する新たな治療戦略を構築するため、1)化学療法のキードラックであるイリノテカンによる化学療法後肝障害発生機構の解明、2)化学療法肝障害の新規低侵襲診断開発、3)Conversion therapyの適正化、について研究を行い、以下の結果が得られた。1)雄性SDラットに、イリノテカン200mg/kg腹腔内投与4日投与3日休薬を1サイクルとしてサイクル投与し、ラットイリノテカン肝障害モデルを確立した。2)このラットイリノテカン肝障害モデルでは、肝細胞の脂肪変性に先行して、コレステロールおよび脂肪酸合成に関与する遺伝子群の発現上昇と、脂肪酸合成酵素強陽性細胞活性化ならびに肝前駆細胞の活性化が生じることを明らかにした。3)化学療法肝障害の新規低侵襲診断開発を目的に、超音波信号の統計学的解析技術であるAcoustic Structure Quantification(以下 ASQ)法を応用して 肝内脂肪量を推定し,肝切除標本の病理組織学的所見と比較検討したところ、脂肪肝の客観的かつ定量的な評価が可能となり,肝障害の早期発見における新たな指標として 有用である可能性が示唆された。4)各種画像診断法と肝予備機能検査の再検討を基に、切除不能大腸癌肝転移に対するMultidisciplinary team approachによる治療戦略を構築したところ、大腸癌肝転移に対する肝切除適応が拡大し、さらにKaplan Meier法による生存解析では5年生存率60%前後と、従前の治療成績より飛躍的に向上した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (20件) (うち査読あり 20件、 オープンアクセス 10件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 1件)
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