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2013 年度 実施状況報告書

門脈内急速投与によるオリゴヌクレオチド肝導入方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 24591992
研究機関秋田大学

研究代表者

渡辺 剛  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50375276)

研究分担者 山本 雄造  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70281730)
キーワード遺伝子治療 / 肝臓外科
研究概要

前年度の研究において、NF-κB decoy ODNの門脈内急速投与により、NF-κB decoy ODNはクッパー細胞、類洞内皮細胞に導入されることを明らかにした。本年度は、導入されたNF-κB decoy ODNが細胞内でNF-κB活性化を実際に抑制するのかを検討するため以下の実験を行った。
①細胞分画方法の確認:予備実験として正常SDラット肝を摘出し、肝細胞を分離後に、エルトリエーターにより、クッパー細胞、類洞内皮細胞をそれぞれ分画可能であった。
②electrophoretic mobility shift assay (EMSA)方法の確認:予備実験として、SDラットを用い、45分間の肝流入血遮断(Pringle法)を行い、1時間再灌流させた後に肝を摘出し,傷害肝を作製した。正常SDラットからも肝を摘出し、それぞれより核タンパク質を抽出した。アイソトープを用いたNF-κBのEMSAを行い、傷害肝ではNF-κBが活性化していることを確認し、EMSAの手技を確かなものとした。
③虚血再灌流後の各細胞分画でのNF-κB decoy ODN によるNF-κB活性化抑制の検討:SDラットにNF-κB decoy ODNを門脈内急速投与し、24時間後に45分間の肝流入血遮断(Pringle法)を行い、1時間再灌流させた。肝を摘出し、肝細胞を分離、また、エルトリエーターにより、クッパー細胞、類洞内皮細胞をそれぞれ分画した。各分画より核タンパクを抽出後、アイソトープを使用し、 EMSAでNF-κB活性がNF-κB decoy ODN投与により抑制されているか検討した。NF-κB decoy ODNが導入されたクッパー細胞、類洞内皮細胞において、NF-κB活性はNF-κB decoy ODN投与により抑制されていることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初に予定していた平成25年度の研究実施計画の内容は達成されたことから、本研究課題は順調に進行している。

今後の研究の推進方策

本研究課題は順調に進行しており、本年度も粛々と進めてゆく。本年度に予定している研究内容は、ラットを用いた動物実験が主となるため、さらなる技術の習得に努める。

次年度の研究費の使用計画

本年度の研究は、当初の予定よりも順調に実施できた。そのため、研究材料として特に高価なNF-κB decoy ODNの使用または購入を節約できたことから、次年度使用額が生じた。
本年度は、ラットにNF-κB decoy ODNを実際に投与し、その障害抑制効果を確認することになる。しかし、ラットを少なくとも45匹使用し、また高価なNF-κB decoy ODNなどをそれぞれ投与する必要がある。障害抑制効果の確認においても、ELISAや臨床検査試薬などを用いる必要があることから、研究費として予定通りに遂行できるものと考えられる。

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公開日: 2015-05-28  

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