研究概要 |
本研究では『肝癌患者の予後を低侵襲かつ正確に予測できる血液テスト開発を行う』を目的とする。プールしたアレイデータおよび新規解析した全ゲノム対応アレイ解析データから、予後不良の肝癌で発現が低下し、且つ、プロモーター領域にCpGアイランドを保有する遺伝子20個を同定した。引き続き20遺伝子の発現解析とメチル化解析を10症例でリアルタイムRT-PCR法およびQSPで検証し、8個まで絞り込みを行った。さらに追加した10症例で、原発巣における発現低下と血清セルフリーDNA中のメチル化状態、そして予後との関連性を確認できた6遺伝子CFTR, RASF1A, SRD5A2, CCND2, SPINT2, BASPで以下の実験を行った。63例の肝癌患者の血清DNAにおける上記6遺伝子のメチル化をPCRで定量化してスコアシステムを構築した。6遺伝子からN個の遺伝子を選び、スコア化を行い、もっとも感度・特異度の高い組み合わせおよびスコア式を決定した(4個の遺伝子で感度56%、特異度68%)。関連する成果報告を海外雑誌および国内での学会にて行った。
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